ウイルス肝炎診療の最前線と今後の展開 日常臨床のポイントと知っておきたい最新情報 ウイルス肝炎の自然経過と疫学のup-to-date
ウイルス肝炎の自然経過と発がんリスク 発がんのpitfallはここにある
松本 晶博
1
1信州大学 消化器内科
キーワード:
Interferons
,
遺伝子型
,
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
肝硬変
,
肝細胞癌
,
死亡
,
発生率
,
リスク
,
Lamivudine
,
発癌
Keyword:
Death
,
Hepatitis B
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Genotype
,
Interferons
,
Liver Cirrhosis
,
Risk
,
Incidence
,
Lamivudine
,
Carcinogenesis
pp.625-629
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014127377
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C型肝炎は経口抗ウイルス薬の登場によりウイルス血症の改善が,B型肝炎は核酸アナログ治療により肝炎のコントロールが可能になってきている.それにより,肝硬変および肝細胞がんの発症を劇的に抑制できる時代になりつつある.しかしながら,C型肝炎においては,治療後の肝発がんを完全に押さえ込めたわけではなく,B型肝炎においては若年者や肝機能正常例からの発がんもみられるため,肝機能が改善されても定期的な画像診断を行っていく必要がある.さらに,これらの発がんリスクの高い患者のリスクを検討し,症例の絞り込みと発がん抑制のための新たな治療を開発する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014