外科医が知っておくべきウイルス肝炎の最新治療
B型肝炎由来肝癌の特徴と治療成績
有泉 俊一
1
,
山本 雅一
1東京女子医科大学附属消化器病センター 外科
キーワード:
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
肝切除
,
B型肝炎e抗原
,
生存率
,
C型肝炎抗体
,
診療ガイドライン
,
治療成績
Keyword:
Hepatectomy
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B e Antigens
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Hepatitis C Antibodies
pp.382-386
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009143156
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B型肝炎由来の肝細胞癌(HCC)の切除成績をHBe抗体の有無で検討した。肝癌診療ガイドラインで肝切除を推奨しているHCC(肝障害度AまたはBで単発または腫瘍数2,3個)を対象とした。HBs抗原陽性例でHBe抗体の有無での切除成績とHCV例を比較した。単発では、HBe抗体陽性例の5年生存率(90%)は、HBe抗体陰性例(56%)、HCV例(75%)より有意に良好であった。腫瘍数2,3個では、HBe抗体陽性例の5年生存率(84%)はHCV例(61%)より有意に良好であった。単発および腫瘍数2,3個のHCCでは、HBe抗体陽性の肝切除成績は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009