外科医が知っておくべきウイルス肝炎の最新治療
B型肝炎のupdate 最近の動向と治療指針
松浦 健太郎
1
,
田中 靖人
,
溝上 雅史
1名古屋市立大学 大学院
キーワード:
Interferons
,
肝炎-B型
,
Lamivudine
,
診療ガイドライン
,
DNA配列分析
,
免疫化プログラム
,
Adefovir
,
Entecavir
Keyword:
Hepatitis B
,
Interferons
,
Practice Guidelines as Topic
,
Immunization Programs
,
Sequence Analysis, DNA
,
Lamivudine
,
Adefovir
,
Entecavir
pp.348-354
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009143150
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B型肝炎ウイルス(HBV)感染者は全世界で約4億2千万人存在し、C型肝炎ウイルス感染症とならんで肝細胞癌の主要な原因となっている。本邦では新たなHBVキャリアの発生は減少している一方で、成人の水平感染によるB型急性肝炎は増加しており、従来わが国には少ないとされていた genotype Aの割合が高いことが報告されている。このような背景から、本邦においてもuniversal vaccinationの導入を検討する必要がある。治療としては核酸アナログ製剤、インターフェロンが中心となりガイドラインが作成されている。また近年、分子標的治療薬を含んだ強力な化学療法下でのHBVの再活性化が問題となっており注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009