急性腹症の診断と治療
胃・小腸・大腸 急性虫垂炎
中村 陽一
1
,
長尾 二郎
1東邦大学 第三外科
キーワード:
手術創感染
,
超音波診断
,
虫垂炎
,
虫垂切除
,
腹腔鏡法
,
腹部CT
Keyword:
Appendectomy
,
Appendicitis
,
Laparoscopy
,
Surgical Wound Infection
,
Ultrasonography
pp.253-257
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009128813
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急性虫垂炎は急性腹症の中で高頻度にみられる疾患である。その診断および手術適応の判断は必ずしも容易なものではないが、迅速・的確な治療方針の決定が必要な疾患である。嘔気と心窩部痛・臍周囲の痛みで発症し、徐々に右下腹部に痛みが限局してくることが典型症状である。診断には腹部身体所見、血液検査所見、腹部超音波検査、腹部CTをもとに治療方針を決定することが重要である。炎症の程度によりカタル性虫垂炎と診断される場合には保存的治療が選択される。手術適応と判断された場合でも最近では、腹腔鏡下手術やinterval手術(間欠期虫垂切除術)など、治療法の選択肢も増加してきている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009