発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006034898
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過去5年間に病理組織学的に虫垂炎と診断された184例(男性104例,女性80例・平均年齢33歳)を対象に,その臨床病理学的因子について検討した.主訴は嘔気34例,上腹部痛86例,右下腹部痛157例であった.虫垂炎は年々減少し,月別では6~9月で84例(45%)を占め,年齢別では10~39歳で124例(67%)を占めていた.麻酔方法は全身麻酔56例(30%),腰椎麻酔128例(70%),術式は虫垂切除のみ180例(98%),回盲部切除4例(2%)であった.病理組織学的診断はカタル性虫垂炎43例(23%),蜂窩織炎性虫垂炎102例(56%),壊疽性虫垂炎39例(21%)であった.穿孔は全体では8例(4%),糞石を伴う虫垂炎では4例(13%:4/29)と高率であった.合併症は創感染18例(10%),腹腔内膿瘍4例(2%)に認めた.発症から手術まで平均1.9日,手術から退院まで平均8.4日,術後6日未満の早期退院が58例(31%)で,年々増加していた
©Nankodo Co., Ltd., 2005