必見!アッペのすべて-疫学・診断から単孔式内視鏡手術まで
特殊な虫垂炎手術 小児の虫垂炎
世川 修
1
,
亀岡 信悟
1東京女子医科大学 第二外科
キーワード:
超音波診断
,
虫垂炎
,
虫垂切除
,
腹腔鏡法
,
腹部CT
Keyword:
Appendectomy
,
Appendicitis
,
Laparoscopy
,
Ultrasonography
pp.616-621
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013213766
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小児の急性虫垂炎は,成人における急性虫垂炎と比較して多くの相違点がある.特に幼小児にその傾向が強く,治療よりはむしろその診断が困難である点が大きな違いである.これは,幼少児では自覚症状の訴えが不正確で,症状も成人に比して非特異的であるためであり,小児の解剖学的特性も大きく影響している.診断が遅れるために,確定診断時にはすでに汎発性腹膜炎や膿瘍形成性虫垂炎まで進行した状態であることも多く,発症からの時間と臨床症状および検査所見との関係を総合的・多角的に評価することが必要である.治療に関しては,成人に比して保存的治療の割合が多く,手術的治療では単孔式手術を含めた腹腔鏡下虫垂切除術が,小児急性虫垂炎に対する標準手術である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013