発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006093107
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通常型膵頭部癌に対して,根治性を目指した拡大膵頭十二指腸切除術が本邦を中心に行われてきた.最近,拡大手術と標準手術を比較したRCTの報告もみられるが,まだ拡大手術の有用性は明らかにされていない.拡大手術と標準手術の治療成績から,QOLを含めていまだ検討することが多い.膵癌は高率にリンパ節転移や膵外神経叢浸潤を認めるのでこれらの郭清が拡大手術の根拠であるが,とくに上腸間膜動脈周囲神経叢切除は根治性だけでなくQOL(とくに難治性下痢,消化吸収障害)にかかわるので,手術後の合併症を少なくする手術手技も念頭に置いた適切な膵頭十二指腸切除を行うべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2006