膵癌の外科治療は進歩したか
膵頭部癌 門脈合併切除の適応と意義
山田 豪
1
,
藤井 努
,
杉本 博行
,
金住 直人
,
野本 周嗣
,
竹田 伸
,
中尾 昭公
1名古屋大学 大学院消化器外科
キーワード:
血管外科
,
膵臓腫瘍
,
膵頭十二指腸切除
,
生存率
,
門脈
,
治療成績
Keyword:
Pancreatic Neoplasms
,
Portal Vein
,
Vascular Surgical Procedures
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Pancreaticoduodenectomy
pp.608-613
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008227102
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膵頭部癌はその解剖学的特徴より門脈および上腸間膜静脈への浸潤をきたす症例が多い。われわれは門脈カテーテルバイパス法を用い、"non-touch isolation technique"による門脈合併膵頭十二指腸切除術を積極的に施行してきたが、これらの症例の解析によれば、組織学的門脈浸潤陽性であっても門脈合併切除により膵周囲剥離面を癌陰性とすることが可能であれば長期予後が期待できると考えられる。したがって、術前の各種画像診断および術中門脈血管内超音波検査により、膵周囲剥離面を陰性とできる症例を門脈合併切除の適応としている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008