膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の最新知見
IPMNの悪性度診断 各種画像診断法による悪性度診断
小林 佑次
1
,
水野 信匡
,
澤木 明
,
伯耆 徳之
,
高木 忠之
,
高山 玲子
,
武田 洋平
,
中原 修
,
重川 稔
,
澤井 勇悟
,
清水 康博
,
山雄 健次
1愛知県がんセンター中央病院
キーワード:
鑑別診断
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
X線CT
,
診療ガイドライン
,
超音波内視鏡検査
,
磁気共鳴胆道膵管造影
,
腫瘍悪性度
,
管腔内超音波診断
,
膵管鏡法
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Diagnosis, Differential
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Practice Guidelines as Topic
,
Endosonography
,
Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance
,
Neoplasm Grading
pp.497-502
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008184841
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膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、病理組織学的には膵管上皮のわずかに異型を伴う腺腫から境界病変、非浸潤癌、微小浸潤癌、浸潤癌まで多彩な病変を含み、手術適応とすべき症例と経過観察が可能な症例が存在する。そのためIPMNの診断には、各種画像診断法を用いて悪性度の評価を行うことが重要である。現時点では、主膵管型は全例手術適応とされ、分枝型は悪性度の判定因子として、主膵管拡張の程度、嚢胞(拡張分枝)の大きさ、壁在結節の隆起の高さなどを重視することが多い。また、経過観察例においては病変の経時的な変化や通常型膵癌の合併に注目すべきである。個々の症例に応じて適切な画像診断法を用いて悪性度を評価し、適切な治療法を選択することが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008