腫瘍栓のすべて
腫瘍栓の外科治療 切除のコツと予後からみた適応 肝転移
江崎 稔
1
,
阪本 良弘
,
島田 和明
,
小菅 智男
1国立がんセンター中央病院 肝胆膵外科
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
結腸腫瘍
,
MRI
,
胆管
,
X線CT
,
直腸腫瘍
,
流血中腫瘍細胞
Keyword:
Bile Ducts
,
Colonic Neoplasms
,
Hepatectomy
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Liver Neoplasms
,
Neoplastic Cells, Circulating
,
Rectal Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.183-188
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008135409
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大腸癌の肝転移は膨張性の発育をきたし、胆管侵襲はまれと思われがちであるが、切除例の約40%で組織学的な胆管侵襲(腫瘍栓を含む)を認め、術前の画像で診断しうる胆管侵襲も10%以上と高頻度である。胆管侵襲を認める肝転移症例は認めない症例よりも予後が良好であったと報告されている。大腸癌の肝転移症例では、胆管侵襲を伴う場合が少なくないため、正確な術前画像の評価に基づき、腫瘍を露出させない解剖学的な肝切除が必要となることがある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008