発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008008491
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82歳男性。患者は健診にて貧血を指摘され近医を受診、大腸内視鏡検査で盲腸の粘膜下腫瘍を認め、著者らの施設へ紹介となった。腹部超音波およびCTでは右下腹部に2cm大の腫瘤が認められ、内部はlow densityであった。更に注腸造影では盲腸内下方に辺縁平滑な半球状の陰影欠損像が確認された。以上、これらの所見より、本症例は虫垂粘液嚢腫と診断され、腹腔鏡下に盲腸部分切除術が行なわれた。その結果、病理組織学的には粘液嚢胞腺腫と杯細胞カルチノイドの虫垂重複腫瘍が明らかとなった。現在、術後2ヵ月経過で、再発所見もなく経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007