発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007136159
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58歳女。33歳時に家族性大腸腺腫症(FAP)の診断を受け、大腸亜全摘術を受けた。大腸亜全摘術後のサーベイランス中に腫瘍マーカーが高値となった。PET所見では、子宮に異常集積を認め、子宮内膜生検で腺癌と診断した。子宮体癌と診断し、腹式単純子宮全摘術+両側付属器摘出術を施行した。順調に回復し、経過観察した。術後約2年の腹部超音波検査で総胆管の拡張を指摘された。十二指腸乳頭部早期癌の診断で十二指腸乳頭部切除術の予定で開腹した。腫瘍の筋層への浸潤が疑われたため、乳頭部切除術は施行せず手術を終了した。約2週間後、膵頭十二指腸切除を施行した。病理組織所見は中分化型腺癌で、リンパ節転移は認めなかった。術後順調に回復し術後約1ヵ月で退院し、外来にて経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007