発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007136158
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61歳男。アルコール性肝硬変、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全にて内服治療を施行していた。アルコール性肝硬変による腹水の貯留と改善を繰り返した。突然の腹痛と嘔吐を訴えた。イレウスの診断で、発症から26時間後に紹介となった。臍膀ヘルニア嵌頓と診断した。発症から1日以上経過し、腹膜刺激症状も認めることから用手的還納は不可能と判断し、緊急手術を施した。術後2~5日目にかけて嵌頓小腸の粘膜壊死から生じたと思われるタール便を認めたが、絶食で改善した。また、肝庇護薬、利尿薬の投与などで肝機能や腎機能も改善した。術後18日目に退院し、外来にて原疾患の治療中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007