遺伝性大腸癌の診断と治療の進歩
家族性大腸腺腫症 大腸外随伴病変に対する治療
石田 秀行
1
,
隈元 謙介
,
大澤 智徳
,
鈴木 興秀
,
松澤 岳晃
,
石畝 亨
,
桑原 公亀
,
石橋 敬一郎
,
岩間 毅夫
1埼玉医科大学総合医療センター 消化管・一般外科
キーワード:
Dacarbazine
,
Doxorubicin
,
大腸ポリポーシス-腺腫様
,
甲状腺腫瘍
,
甲状腺切除
,
十二指腸腫瘍
,
集団サーベイランス
,
膵頭十二指腸切除
,
腺腫
,
乳頭状癌
,
線維腫症-進行性
,
腹部CT
Keyword:
Adenoma
,
Carcinoma, Papillary
,
Dacarbazine
,
Duodenal Neoplasms
,
Doxorubicin
,
Adenomatous Polyposis Coli
,
Population Surveillance
,
Thyroidectomy
,
Thyroid Neoplasms
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Fibromatosis, Aggressive
pp.447-452
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2014036936
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家族性大腸腺腫症の大腸外随伴病変の治療対象としては,デスモイド腫瘍,十二指腸(乳頭部を含む)腺腫・癌,甲状腺乳頭癌が重要である.デスモイド腫瘍は大腸切除後に発生することが多く,生命予後に影響を与える腹腔内デスモイド腫瘍の治療方針の決定にはChurchらの病期分類を参考にする.病期IIIないしIVではダカルバジン・ドキソルビシンを用いた化学療法が有効な選択肢である.十二指腸腺腫にはSpigelman分類を用いた長期のサーベイランスが必要で,IV期では外科治療が考慮される.甲状腺乳頭癌は若年女性にリスクが高く,多発性の場合が多いが,予後が良好なので可能であれば甲状腺亜全摘術や片葉切除術を考慮する.
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