発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006231511
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独自に工夫を加えた矢田式粘膜下電気焼灼法により第3度及び第4度の内痔核症227例に行った.スキンタグを鉗子により引き上げて電気メスにより十分に切除しながら,これと1袋になってつながる内痔核静脈瘤を内肛門括約筋の表面で切離と凝固止血を繰り返して切除し,静脈瘤の多くを粘膜側に残したまま口側まで切離と凝固止血を繰り返し,途中でいったん静脈瘤を焼灼切除し,粘膜下と口側に残した静脈瘤の凝固処置を行い,手術創は開放創として止血綿を当てておく.この術式では肛門機能に殆ど影響を与えない.平均手術時間は内痔核1個について約3分であった.入院日数は術後2~9日(平均約4日)であり,術後約1ヵ月は下剤により便秘を予防し,排便後の肛門洗浄と軟膏塗布を行った.この指導の徹底により再発をほぼ完全に防止でき,術後4~6週目での肛門視診と肛門鏡検査では全例で肛門狭窄や肛門の引きつれ感もなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2006