下部直腸・肛門部疾患の診断と治療
痔疾
岡本 康介
1
,
松島 誠
1松島病院 大腸肛門病センター
キーワード:
Crohn病
,
痔核
,
直腸鏡法
,
病歴聴取
,
裂肛
,
視診
,
直腸診
,
痔瘻
,
肛門鏡
,
直腸肛門周囲膿瘍
Keyword:
Crohn Disease
,
Fissure in Ano
,
Hemorrhoids
,
Medical History Taking
,
Proctoscopy
,
Digital Rectal Examination
pp.1515-1521
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013377639
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直腸肛門疾患は消化器の診療において日常的なものである.その症状は出血,疼痛,腫脹,脱出,そう痒感,便失禁など多様であるが,その発生時期や経時的変化が比較的明瞭であることが多い.さらに解剖,機能,病態生理や治療法を熟知したうえで施行される問診や視診,直腸肛門指診,肛門鏡診により患部を直接見,触れることができるので正確に診断しやすい疾患である.しかし肛門診を行うときは患者の羞恥心,緊張感や不安感などを緩和する配慮が大切である.また病因には排便習慣,便性状が関与する場合が多いため,食事・生活習慣,職種など環境要因を考慮した適切な教育や指導を含む治療のストラテジーを立てることも大切である.漫然と坐剤投与を行ったりすることがあってはならない.
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