発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006157647
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43歳女性,49歳女性,51歳女性.発生は三女,次女,長女順であった.発生部位は2例が右C領域,1例が左D領域であった.マンモグラフィでは2例は腫瘤影のみ,1例は石灰化像のみで,特に共通点はなかった.病理組織所見では全例が浸潤性乳管癌であったが,組織診断はそれぞれ異なっていた.家族性乳癌の臨床的特徴として,若年発症・高率に発生する重複癌・常染色体優性遺伝があげられるが,3例とも他臓器の発生はなく,現在,両側乳癌の発生も認められていない.浸潤性乳管癌の分化度は中分化から低分化癌であり,特に悪性度が高いという結果ではなかった.この点は他の家族性乳癌の報告と同様であった.結果的に3例の間では特徴的な所見はみられなかった
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