発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005036504
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大腸癌肝転移を根治させうる唯一の治療法は肝切除である.切除適応外とされる要因として肝所属リンパ節転移がある.Macroscopicなリンパ節転移の頻度は3~6%,microscopic転移は11~28%とされている.このような転移がある場合にリンパ節郭清を伴った切除を行っても5年生存する患者はごく一部にすぎない(3.4%).肝外転移に関しては,異時性に出現した肝外転移は切除により比較的良好な予後が期待できるが,同時性肝外転移に関してはさまざまな成績が報告されており,一定の見解はまだない.4個以上の多発転移の切除成績は5年生存率16~23%とされている.化学療法の成績を考えると当然手術適応とするべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2004