発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005036498
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大腸癌肝転移364例を対象にneoadjuvant化学療法を併用した肝切除治療の効果を検討した.H3転移163例の初期治療は肝切除が24例,肝動注が88例,全身化療が51例で,肝動注88例中26例(30%)に動注後肝切除を施行した.動注奏効率は3剤併用(CDDP,5-FU,levofolinate calcium)のcircadian chronotherapy(72.7%)が,3剤併用flat infusion(35%),weekly high dose 5-FU(19.5%)に比較し高率であった.H3転移切除例の予後は動注奏効例が非奏効例より良好であった.さらに組織学的な胆管を含む脈管内微小転移頻度は奏効例(20%)が非動注例(72.7%),非奏効例(36.4%)に比較し低率であった(p<0.01).両葉多発肝転移に対するneoadjuvant肝動注は,奏効例で組織学的微小転移頻度を減少させることで切除後予後を改善すると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004