発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005036497
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切除不能大腸癌肝転移に対するPIHPの治験を紹介し,今後を展望した.自験例25例(H3=23例)のうち初期13例ではdoxorubicin hydrochloride単剤による単回治療を,中期9例ではcisplatinによる反復治療を,また後期の3例では上記2剤にmitomycinを加えた3剤併用による反復治療を施行した.抗腫瘍効果はCR 1例,PR 15例,SD 8例,PD 1例でPR以上の奏効率は16例(64%)に達した.ただし前期13例ではCRがなくPRのみ7例で,中期ではPIHPの反復治療によりPR以上(CR=1)が増加した.1年生存率は前期,中期,後期でおのおの38.5%,89.9%,50%で反復治療により1年生存率が改善する傾向にある.以上をまとめると,3剤を併用するPIHPの反復治療によりH3大腸癌肝転移例で有効率,生存率とも改善する傾向がみられており,現在,中長期生存を目指した新たなレジメンを進行中である
©Nankodo Co., Ltd., 2004