発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005023742
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腹膜播種に対する腹腔内化学療法の効果は投与時期,回数,濃度,薬剤の種類により大きく異なる.そこで,著者らはタキサン系薬剤が長時間高濃度に腹腔内にとどまり,反復投与にても腸管の癒着などが生じないことを明らかにした後,高度腹膜播種16例に対するタキサン系薬剤による術前腹腔内化学療法を行った.治療成績は奏効率88%,50%生存期間407日,1年生存率58%であり,高度腹膜播種に対する新しい治療法になりうると考えられた.また,docetaxelの腹腔内化学療法は薬剤の血中移行による2次的な抗腫瘍効果の可能性もあり,今後のさらなる検討が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2004