発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005007510
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
65歳女.血清CEA高値による精査を主訴とした.20年前に乳頭腺管癌で胸筋温存乳房切除術の既往があった.腹部CTで骨盤内に左卵巣腫瘍を認め,左卵巣腫瘍の診断のもと両側附属器切除術を施行した.病理組織学的所見で間質結合の増生を伴って,癌細胞が小胞巣状の浸潤を示していた.また,卵巣に存在する癌細胞には乳腺原発時の癌細胞に高率に認められる細胞質内小腺腔も存在していたことから,乳癌卵巣転移と診断した.術後はepirubicin,cyclophosphamideによる治療を施行し,術後4ヵ月の現在,経過は良好であり,血清CEA値は正常化している
©Nankodo Co., Ltd., 2004