発行日 2002年2月1日
Published Date 2002/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002134724
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1991~2000年に経験した特発性大腸穿孔13例について術前状態,手術所見,病理所見,術後合併症,予後などを検討した.術前に常習の便秘症を有していたのは6例(46.2%),ショック症状を呈していたのは3例(23.1%)で,腹膜刺激症状は12例(92.3%)に認められた.術前の白血球数は「減少」が5例(38.5%),「増加」が3例(23.1%)であった.術前の画像検査において腹腔内遊離ガスを認めたのは9例(69.2%)であった.発症の誘因と考えられる行動や動作は6例(46.2%)に認め,内訳は下痢と軽作業が各々2例ずつ,浣腸と透析が1例ずつであった.穿孔の発生部位はS状結腸が9例(69.2%),下行結腸2例(15.4%),盲腸1例(7.7%),直腸(Ra)が1例(7.7%)であった.施行された術式は再建術が4例,非再建術9例であった.穿孔部の大きい(3cm以上)症例は術後合併症を起こす確率が高く,5例中2例が死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2002