発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004259853
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74歳女.両下肢の腫脹を主訴とした.胃全摘術施行後,肝に大小の嚢胞が多発していたが,無症状であったため外来にて経過観察していた.その後,転倒し右側腹部を打撲し,その後両下肢の腫脹を認めた.血液検査にて軽度の肝機能障害を認め,CEAとCA19-9の異常高値を認めた.腹部CTにて肝に大小の嚢胞の多発を認め,肝尾状葉から右葉にかけて巨大肝嚢胞が認められた.明らかに増大し,下大静脈を圧排していた.超音波ガイドしたに嚢胞内にPTCDチューブを挿入し,細胞診ではclass IIであった.肝嚢胞は縮小していたため,PTCDチューブを抜去した.その後,CA19-9は異常高値を示し,良好肝嚢胞と診断した.外来にて経過観察中であるが,時間の経過とともに肝嚢胞はさらに縮小してきており,再増大は認めず極めてコントロール良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2004