特集 症候別画像診断プロトコル
疾病診断(症候別) 検査値・健診異常 腫瘍マーカー高値 CA19-9[CT]
松浦 智徳
1
,
田村 亮
1東北医科薬科大学病院 放射線科
キーワード:
腫瘍バイオマーカー
,
膵臓腫瘍
,
X線CT
,
肺腫瘍
,
CA-19-9抗原
Keyword:
Lung Neoplasms
,
Pancreatic Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Biomarkers, Tumor
,
CA-19-9 Antigen
pp.54-55
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2019184000
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CA19‒9は,CEAと同様に日常診療でよく使 われている腫瘍マーカーである。CA19‒9は大 腸癌培養細胞SW1116を免疫原として,マウス を免疫して作製したモノクローナル抗体 NS19‒9が認識する抗原である。糖鎖抗原 (carbohydrate antigen;CA)に,反応する抗体 の番号を付して,CA19‒9と命名された。 CA19‒9は,膵管上皮や胆管上皮,胃粘膜上皮, 気管支腺,唾液腺などの正常組織においても発 現する。Lewis式血液型のLewis A(Lea)の糖鎖 をシアル化したシリアルLeaが抗原の決定基で あることが判明したが,癌患者中の反応物質は 構造不明な高分子成分である。酵素欠損により Leaを合成できないLewis式血液型陰性者(日本 人では約10 %)ではCA19‒9が合成できず, CA19‒9を腫瘍マーカーとして使用できない。 性差,年齢差,喫煙・飲酒による測定結果への 影響はない。
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