発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006009836
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胆管癌の水平進展範囲は様式の決定において必要不可欠な情報である.当科では直接胆管造影の他にmulti-detector row CT(MDCT)での胆管壁の造影所見を指標とした癌の水平進展範囲診断を併せて行っている.2003年1月~2005年3月のあいだに当科で経験した胆管癌切除症例は90例で,そのうち経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)カテーテルのため評価不能であったものを除いた対象症例は58例であった.対象のうち胆管壁の造影所見がみられたのは38例(65.5%)であった.MDCTで診断した水平進展範囲と切除標本の病理組織所見とを対比した結果,その正診率は上流側の水平断端で80.8%,下流側で78.4%と良好であった.胆管壁の造影所見の得られる症例に限れば,高い精度で水平進展範囲の診断が可能である
©Nankodo Co., Ltd., 2005