発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145214
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26歳女.主訴は右乳房腫瘤.右乳房内側を中心に6.5×5.0cmの表面平滑で境界明瞭な,弾性硬の腫瘤を触知した.穿刺吸引細胞診所見で上皮細胞集塊が採取され,配列はシート状,染色性も均一で,class IIと判定された.腫瘍が大きく増大傾向にあり,葉状腫瘍の可能性も考えられたため,全麻下で手術を行った.乳房外側に弧状切開を加え,周囲の健常組織を含め腫瘍を摘出した.大きさ5.6×3.8cmで被膜化され,内容は充実性部分に加え,粉瘤様の角化物が混在していた.病理組織所見よりkeratin cystを形成した良性葉状腫瘍と診断された.術後経過は良好で,術後1年2ヵ月経過したが,腫瘍の再発は認められていない
©Nankodo Co., Ltd., 2003