発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015199774
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34歳女。19歳時に左乳腺腫瘤を自覚し、他院にて乳腺嚢胞として経過観察中であった。今回、超音波検査にて嚢胞内腫瘍の疑いとなり、当科を紹介受診した。初診時、超音波では左CD領域に嚢胞所見と内部に嚢胞内腫瘍様所見が認められ、マンモグラフィーで腫瘤はカテゴリー3であった。MRIでは左CD領域に楕円形で比較的境界明瞭な腫瘤像を認め、T1強調像で低信号、脂肪抑制T2強調像で低信号、拡散強調像で低信号を呈した。穿刺細胞診はClass IIであった。以上より、嚢胞内腫瘍と診断し、腫瘍摘出術を行い、病理組織学的に乳腺嚢胞内腫瘍の形態を呈した乳腺線維腺腫と診断した。術後は再発を認めず、経過良好であった。
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