発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003256665
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食道胃接合部の臨床的同定には,内視鏡下に下部食道に存在する柵状血管を観察し,その下端をもって食道の下端とする.この近辺の領域に発生する癌は扁平上皮癌はもとより,腺癌も発生することが特徴的である.腺癌の発生母地としては,Barrett粘膜,食道噴門腺,食道腺,異所性胃粘膜そして固有食道腺がある.固有食道腺由来の腺癌は粘膜下腫瘍の所見を呈するため,早期の診断が困難であるが,その他の腺癌の早期発見は可能である.食道胃接合部癌の早期診断によってこの領域に発生する癌の組織発生がより正確に評価できるはずである
©Nankodo Co., Ltd., 2003