発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003207577
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72歳男性.拍動性腹部腫瘤を主訴とした.腹部造影CT所見で腎動脈下に最大径75mmの壁在血栓を伴う腹部大動脈瘤を認め,下大静脈は瘤の左側に存在した.以上より,左側下大静脈を伴う腹部大動脈瘤と診断し,手術を施行した.開腹所見では腎動脈分岐部以下の腹部大動脈に大動脈瘤を認め,下大静脈は左側から腹部大動脈を乗り越え,大動脈右側を上行していた.下大静脈の大動脈横断部の剥離圧排のみの手術操作で瘤頸部の術野が確保できたため,腎動脈下で瘤切除,Y字型人工血管を用いて置換術を行った.術後経過は良好で,術後第15病日に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2003