発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003071194
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73歳男.右下肢冷感,疼痛,チアノーゼが出現して入院した.血管造影で,右総大腿-膝下部膝窩動脈バイパスグラフトの閉塞を認めたため,血栓除去術を施行した.術後より,硬膜外麻酔用持続注入ポンプを動注用に使用して,ウロキナーゼ,heparinの持続動注を開始した.開始翌日より右大腿部に皮下血腫が出現したため,ウロキナーゼを中止し,prostaglandin E1(PGE1),heparinに変更した.術後25日ごろより,右下腿の皮膚温の上昇及び後脛骨動脈の拍動の触知が可能となり,動注カテーテルからの造影では,グラフトは再開通し末梢側吻合部の狭窄も消失し,退院した.現在,外来で経過観察中であるが,グラフトは開存し,下肢虚血症状は出現していない
©Nankodo Co., Ltd., 2002