発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003055014
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48歳男.42歳時に突発性血小板減少性紫斑病のため脾臓摘出術を受け,プレドニン内服中であった.1992年胃癌の為に胃全摘出術を受け,術後7日頃にドレーンから腸液性滲出を認めたが,治療により軽快退院.その後,瘻孔が再開通したため高カロリー輸液などで保存療法を行ったが,飲酒等の原因により再燃を繰り返した.組織修復遷延因子と思われるプレドニンの投与をやめ,瘻孔内へフィブリン糊注入を行った結果,注入翌日からは滲出液を認めず食事再開後も再燃することなく退院となった.瘻孔充填法は手技も容易で完全かつ低侵襲に施行でき効果発揮も早い為,手術を考慮する前に試すべき有用な治療方法であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2002