発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002087289
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65歳女.同時性両側乳腺転移をきたしたにも拘わらず経過中癌死に至るまで肺,骨,皮膚など通常好発する血行転移の着床先には転移巣を認めず,死亡時まで残肝再発と脳転移のみであった.Batsonは,腎癌や骨盤内臓器癌,乳癌等が肺を介さずに甲状腺への転移をきたす経路としてvertebral venous systemの存在を挙げており,本例における胆嚢から肺をバイパスする形での両側乳腺と脳への転移経路に関してBatsonの説は一考に価すると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2001