発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001196030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
50歳男.術前の骨盤CT検査により的確かつ迅速な診断と治療が可能となった.感冒の加療中に発熱と肛門痛を主訴として来院したが,理学所見としては直腸指診で直腸後壁に圧痛を認める以外,肛門小窩の硬結,排膿,臀部皮膚の発赤腫脹などは明らかでなく,抗生剤と消炎鎮痛剤の使用により翌日まで保存的に経過をみるかどうか思案された.しかし,痛くて椅子に座り難いという患者の訴えと血液検査でCRPが9.8mg/dlと異常高値を示したことにより緊急に骨盤CT検査を施行し,結果として肛門挙筋から骨盤直腸窩へと上方に炎症が広がる坐骨直腸窩膿瘍と術前診断し得た
©Nankodo Co., Ltd., 2001