発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005191719
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小児肛門周囲膿瘍5例を対象に,オゾン水浴が創部の消毒に有効であるかについて検討した.切開後,その翌日,3日目,1週間目に排膿後オゾン水浴を行い,家庭では1日1回は創部を水又は湯で洗った.その結果,従来のpovidone-iodine消毒・アクリノールガーゼ貼付による治療と差は見られず,発赤腫脹消失まで6~8日程度で,その後は1~2週間に1度程度で軽快ないし治癒した.オゾン水使用による皮膚の副作用はなかった.又,大腸菌,緑膿菌,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をオゾン水に接種して1分間放置後に24時間培養し,同時間滅菌水で細菌を処理した対照と比較した結果,対照は3菌とも10^6CFU/mlであったが,オゾン水処理では,大腸菌,緑膿菌の増殖が完全に抑制され,MRSAについては増殖抑制が前2者に比較してやや弱かった
©Nankodo Co., Ltd., 2005