発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001180668
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症例1:23歳男.上腹部痛を主訴とし,腹部単純X線写真で胃の拡張像および右側腹部にniveauがみられたが,CT検査では胃と小腸の拡張像以外に異常所見はなかった.イレウスの診断で経過観察したが症状が軽快せず,CPKおよびLDHが上昇したため,絞扼性イレウスの疑いで開腹手術を行い,Meckel憩室軸捻転症と診断した.症例2:75歳女.嘔吐と腹痛を主訴とした.腹部CTで小腸は空腸の一部を残して拡張と壁の肥厚があり,また腹水の存在とともに腸間膜のX線濃度の上昇,腸間膜の渦巻像であるWhirl signも認められたため,絞扼性イレウスと診断し,緊急手術となった.2症例とも術後経過良好である.腸間膜裂孔ヘルニアに対して腹部CT検査の有用性が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2001