発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001164391
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腹腔鏡下胆嚢摘出手術患者22症例を,胆嚢摘出後胆嚢壁非肥厚例あるいは軽度肥厚例17例と胆嚢壁中等度あるいは高度肥厚例5例に分け比較検討した.非・軽度の17例では,CTRXの胆嚢組織中および胆嚢内胆汁中濃度は胆嚢摘出時の血中濃度に比べ有意に高値を示した.また,重篤な合併症を有さない本術予定患者7例に,周術期CTRX1日1回,3日間投与したところ,7例全例において術後の感染性合併症は認められなかった.以上から,Day-Surgeryを含めた短期入院による手術適応となることが多い本術,とりわけ著明な肥厚を伴う高度の炎症が存在しない症例においては,簡便な術前日投与を併用する長時間作用性抗生物質の短期投与が有効である可能性が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2001