発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001144309
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症例は63歳男性で上腹部不快感を主訴とした.胃内視鏡検査にて胃上部後壁に潰瘍を伴う陥凹が認められた.消化管造影では胃上部から胃壁外部へ大量の造影剤の流出を認めた.CTでは胃上部後壁から脾門部に内部に空洞を形成する腫瘤が認められた.胃潰瘍の穿孔による横隔膜下膿瘍と診断し,保存的療法を施行するも症状の改善が得られず,手術を行った.胃上部後壁から壁外性に発育した充実性腫瘤が認められ,腫瘤は横隔膜に一部浸潤し,更に膵尾部から脾門部に癒着していた.膵尾部・脾切除を伴う噴門側胃切除術を施行した.病理学的に胃平滑筋肉腫と診断した.術後,化学療法を施行している
©Nankodo Co., Ltd., 2001