発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005290837
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15歳女性.患者は吐血を主訴に,近医で胃粘膜下腫瘍と診断のもと,2000年6月に胃摘除術,脾臓摘除,リンパ節郭清を施行された.術後の病理診断は胃平滑筋肉腫で,同時に多発性左肺腫瘤を指摘され,TBLBにて軟骨腫の診断で経過観察となった.2002年末より喀血を繰り返し,腫瘤の急速な増大を認めたため,手術目的で2003年1月に著者らの施設へ紹介となった.胸部単純X線では左肺に境界明瞭な類円形腫瘤を複数認め,腹部CTでは内部に一部石灰化を伴っていた.核出術試みたが,腫瘍と肺実質との癒着が強く困難であったため,左肺摘除術を行った.病理組織学的に肺軟骨腫で,2病変を発症したCarney三徴と診断した.術後経過は良好で,現在外来にて経過観察中である
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