発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016152984
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61歳男。糖尿病の既往がある。肺癌に対する右肺全摘術4週後に右胸部重苦感を自覚し、胸部CTにて右膿胸が疑われ当科入院となった。入院時、貧血かつ低栄養状態で、糖尿病コントロールも不良であったが、肝機能や腎機能に異常は認めなかった。精査の結果、右肺全摘術後のMRSA膿胸と診断し、VCMの全身投与を行った。投与後2週間で炎症反応は落ち着きVCMは中止したが、MRSAの陰性化が得られず、開窓術を施行した。開窓術後は陰圧閉鎖療法、胸郭形成術および筋弁充填術を行い、術後経過良好で根治術後14日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016