臨床経験
収縮性心膜炎に対するtolvaptanの術前使用経験
河津 聡
1
,
高原 真吾
,
坂爪 公
,
神田 桂輔
,
鈴木 智之
,
片平 晋太郎
,
藤原 英記
,
安達 理
,
秋山 正年
,
熊谷 紀一郎
,
川本 俊輔
,
齋木 佳克
1東北大学 心臓血管外科
キーワード:
開胸術
,
人工心肺
,
心膜炎-収縮性
,
心膜切除術
,
経口投与
,
仰臥位
,
胸腔ドレナージ
,
手術時体位
,
Tolvaptan
,
胸骨切開術
,
分離肺換気
,
胸部CT
,
側臥位
Keyword:
Administration, Oral
,
Heart-Lung Machine
,
Pericardiectomy
,
Pericarditis, Constrictive
,
Thoracotomy
,
Supine Position
,
Sternotomy
,
One-Lung Ventilation
,
Tolvaptan
pp.121-125
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016150838
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66歳男。59歳時に他院にて収縮性心膜炎(CP)と診断され、65歳時より下腿浮腫、呼吸困難が出現し、利尿薬、強心薬の投与を受けるも著効せず、外科治療目的に当科転院となった。臨床経過および画像所見より、NYHA分類III度のCPと診断し、術前体液管理目的としてtolvaptanを内服したところ、NYHA分類はII度まで改善したため、CPに対して心膜切除術、心外膜肥厚の部分切除を行った。術後経過は良好で、退院時に心不全症状は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016