感染性心内膜炎の外科治療
人工弁感染性心内膜炎に対する手術早期成績の危険因子解析
細野 光治
1
,
柴田 利彦
,
村上 貴志
,
阪口 正則
,
末廣 茂文
1大阪市立大学 心臓血管外科
キーワード:
危険因子
,
再手術
,
再発
,
死亡
,
術後合併症
,
術前管理
,
人工呼吸
,
脳疾患
,
ロジスティックモデル
,
共存疾患
,
後向き研究
,
治療成績
,
心臓人工弁
,
人工弁置換術
,
心臓弁形成術
,
大動脈置換術
,
心内膜炎-人工弁
Keyword:
Brain Diseases
,
Death
,
Heart Valve Prosthesis
,
Risk Factors
,
Postoperative Complications
,
Preoperative Care
,
Respiration, Artificial
,
Retrospective Studies
,
Recurrence
,
Reoperation
,
Comorbidity
,
Logistic Models
,
Treatment Outcome
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
Cardiac Valve Annuloplasty
pp.919-922
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016019420
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活動期人工弁置換術後感染性心内膜炎(PVE)に対し手術を施行した35例(男20例、女15例、平均年齢59.8±12.7歳)を対象に、手術早期成績と術後在院死亡に関する危険因子を検討した。前回手術から2ヵ月以内に発症した早期PVE例は6例(17.1%)であった。3例は術前に気管内挿管を要し、1例で大動脈内バルーンンバンピングを、1例で経皮的心肺補助管理を要した。術前脳合併症は13例(37.1%)に認めた。弁輪部膿瘍を12例に、人工弁周囲逆流を14例に認めた。手術は再弁置換を24例、大動脈基部再建を11例に施行し、弁輪再建を18例に要した。在院死亡は6例(17.1%)であり、術後在院死亡に対する危険因子の単変量分析では、New York Heart Association(NYHA)分類IV度、術前人工呼吸器管理、早期PVEが検出された。人工呼吸管理と重複の多いNYHA分類を除いた多変量解析では、早期PVE、人工呼吸管理が有意に独立した危険因子であった。
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