胸部外科の指針
感染性大動脈瘤の治療経験
大澤 久慶
1
,
村木 里誌
,
櫻田 卓
,
川原田 修義
,
佐々木 潤
,
荒木 英司
,
中島 慎治
,
八十島 孝博
,
椎谷 紀彦
,
齋木 佳克
1札幌中央病院 心臓血管外科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
抗細菌剤
,
術後合併症
,
手術創感染
,
治療的洗浄
,
大動脈瘤
,
動脈瘤-感染性
,
発熱
,
微生物薬物感受性試験
,
薬物性肝障害-慢性
,
治療成績
,
細菌培養
,
大動脈置換術
,
血液培養
,
腹部CT
Keyword:
Blood Culture
,
Aortic Aneurysm
,
Aneurysm, Infected
,
Anti-Bacterial Agents
,
C-Reactive Protein
,
Fever
,
Therapeutic Irrigation
,
Microbial Sensitivity Tests
,
Postoperative Complications
,
Surgical Wound Infection
,
Treatment Outcome
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury, Chronic
pp.483-490
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015390517
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過去5年間に当院で経験した感染性大動脈瘤5例について報告した。男性4例、女性1例で、年齢は平均65.6歳であった。全例で何らかの血管疾患を有していた。3例は緊急手術を施行した。初期症状は全例発熱で、3例でカテーテル検査・中心静脈カテーテル挿入など血管内操作後に発熱を認めた。診断から手術までの平均日数は5日で、手術術式は腹部-左外腸骨動脈バイパス術+大腿-大腿動脈バイパス術が1例、人工血管による血行再建が4例(胸腹部大動脈2例、胸腹部大動脈2例)であった。術後の抗生物質は術前血液培養検査、術中瘤壁培養検査結果を参考に使用した。術後合併症として創部感染を1例、気胸・呼吸不全を1例に認めた。平均観察期間22.6ヵ月で、感染の再燃はみられなかった。
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