発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015140384
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症例1は81歳女で、30年前に完全房室ブロックに対してペースメーカ(VDD)移植術を受けたときの心室リード2本が脱落し、三尖弁閉鎖不全症(TR)と右心不全をきたした。リードの1本は先端が三尖弁中隔尖を巻き込んで強固に癒着しており、形成は不可能と判断されたため、脱落リード2本を抜去し、三尖弁置換術を行った。術後経過は良好で、軽快退院した。症例2は68歳女で、6年前に徐脈性心房細動に対してペースメーカ(VVI)移植術を受け、今回、リード癒着によるTRおよび右心不全の診断で手術を行った。リードは三尖弁中隔尖に癒着し、リード先端は腱索・乳頭筋と癒着し一塊となっていた。リード抜去と三尖弁置換術を行い、新規リードは右室心外膜に縫着し、術後経過良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015