低侵襲心臓・大血管手術
Mitral natural folding plastyの低侵襲僧帽弁形成術における有用性
近藤 俊一
1
,
坪井 栄俊
,
六角 丘
,
入江 嘉仁
,
横山 斉
1いわき市立総合磐城共立病院 心臓血管外科
キーワード:
開胸術
,
再手術
,
僧帽弁閉鎖不全症
,
入院期間
,
最小侵襲手術
,
治療成績
,
僧帽弁形成術
,
手術時間
Keyword:
Length of Stay
,
Mitral Valve Insufficiency
,
Reoperation
,
Thoracotomy
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Mitral Valve Annuloplasty
,
Operative Time
pp.23-27
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015137414
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僧帽弁形成術(MVP)は僧帽弁置換術と比較し、術後の左心機能の改善、抗凝固療法に伴う合併症の少なさ、長期生存面で優れていると報告されている。今回、弁尖を切除しない、弁論をゆがめない、面をゆがめないをコンセプトに、逸脱部を左室側に折り込むnatural folding plastyを基本術式とし、MVPを行い、良好な成績を得たので報告した。対象はnatural folding plastyによるMVPを行った45例(うち20例が右肋間開胸によるMICSアプローチ)を対象とした。正中群(S群)は男性15例、女性10例、平均66歳、MICS(M群)は男性15例、女性5例、平均59.8歳であった。MVP後は、やり直しが可能で、再現性は高く、中長期も安定していた。また、右肋間アプローチによるMICSでも同様に術式が適応可能であった。また、初回手術にMICSアプローチを行うことは、術後早期離床・早期就労、遠隔期の心臓再手術において有利で妥当性があった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015