弁形成術の工夫と手術成績
僧帽弁形成術の考え方 遠隔成績に基づく術式の評価と工夫
澤崎 優
1
,
泊 史朗
,
井澤 直人
1小牧市民病院 心臓血管外科弁膜症センター
キーワード:
Polytetrafluoroethylene
,
腱索
,
再手術
,
再発
,
術後合併症
,
僧帽弁狭窄症
,
僧帽弁閉鎖不全症
,
分類
,
癒着
,
治療成績
,
心臓人工弁
,
僧帽弁形成術
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Chordae Tendineae
,
Classification
,
Heart Valve Prosthesis
,
Mitral Valve Insufficiency
,
Mitral Valve Stenosis
,
Polytetrafluoroethylene
,
Postoperative Complications
,
Recurrence
,
Reoperation
,
Treatment Outcome
,
Mitral Valve Annuloplasty
pp.262-266
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012219121
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逸脱による僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対し僧帽弁形成術を施行した176例(男68.6%、平均60.1歳)の成績を報告した。前尖のfibroelastic deficiency 27例に対する人工腱索再建術(CR)では入院死亡が1例で、観察期間0.3~16.0年でのMR再発は1例、遠隔死1例(自然死)であった。前尖のBarlow病に対しCRを行った2例は再発し再手術となった。三角切除(TrR-P)或いは交連部側前尖切除を行った19例は、観察期間0.3~19.0年でMR再発はなく、遠隔死が1例(脳梗塞)であった。分類不能の前尖病変6例では入院死亡1例が認められた。後尖に対し四角切除、sliding plasty、CRを行った88例では入院死亡3例(敗血症)、術後2週のMR再発1例で、観察期間1.5~19.4年でのMRにかかわる再手術は2例、僧帽弁狭窄合併3例であった。後尖に対するTrR-Pと砂時計型切除の組み合わせ43例では、術後1ヵ月のMR再発が1例で、観察期間0.2~4.5年でのMR再発、遠隔死はない。
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