発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014244266
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58歳女。胸部圧迫感を自覚した後改善なく、約12時間後に急性冠症候群の疑いで搬送された。心エコーでは内側交連側後尖逸脱による中等度の僧帽弁閉鎖不全(MR)と軽度の三尖弁閉鎖不全を認めた。緊急カテーテル検査で、左回旋枝seg.13の完全閉塞を責任病変とする急性心筋梗塞と診断し、引き続いて経皮的冠状動脈形成術(PCI)を行った。PCI後に呼吸および循環動態の増悪がないことから、内科的治療を継続した。しかし、徐々に肺うっ血の進行と胸水貯溜を認め、入院11日目に弁膜症に対して手術を行った。術翌日に抜管し、術後26日目に軽快退院した。術後6ヵ月、ワーファリン非投与下にあり、心エコー検査でMRは認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014