発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009346681
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生後6ヵ月の男児。患者は発汗過多、嘔吐、哺乳不良、無尿を主訴に近医を受診、重症僧帽弁閉鎖不全症(MR)による急性心不全と診断され、著者らのセンターへ緊急搬送された。所見では血液培養は陰性、胸部X線では著明な肺うっ血と胸水貯留が認められた。また、心エコーでは明らかな疣贅を認めず、P1とP3の腱索断裂による重症MRと診断され、直ちに僧帽弁形成術が行われた。手術時、肉眼的な検索では明らかな感染組織は認めなかったが、人工物の留置を極力避ける目的で自己心膜プレジェットを作成し補強に使用したところ、術後の血行動態は良好で、SBT/ABPC、GMの静脈注射を継続後、血液所見に感染徴候を認めないことを確認し、退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009