今月の話題
大腸癌および不顕性甲状腺癌の同一肺葉内転移
神津 吉基
1
,
二川 俊郎
,
鈴木 健司
1順天堂大学医学部附属浦安病院 呼吸器外科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
胸部X線診断
,
甲状腺腫瘍
,
腫瘍-多発性原発
,
鑑別診断
,
X線CT
,
乳頭状癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
免疫組織化学
,
リンパ節郭清
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
陽電子放射型断層撮影
,
マルチモーダルイメージング
,
胸部CT
Keyword:
Carcinoma, Papillary
,
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Lung Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Pneumonectomy
,
Sigmoid Neoplasms
,
Radiography, Thoracic
,
Thyroid Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Positron-Emission Tomography
,
Multimodal Imaging
pp.448-451
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014244253
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70歳男。67歳時にS状結腸癌に対し腹腔鏡下S状結腸切除を施行した。術後補助化学療法としてテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1)を内服した。経過観察の腹部CTで増大傾向を有する両側肺結節を認めた。大腸癌の両側転移性肺腫瘍を疑い手術を推奨したが、同意が得られず経過観察とした。その後、手術の同意が得られ入院した。腫瘍マーカーはCEAが高値であった。胸部CTでは、左下葉、肺門部近傍に辺縁明瞭で充実性の長径7.1cmの腫瘤を認めた。左下葉、横隔膜直上に楕円類円形で充実性の長後0.9cmの結節を認めた。右上葉に充実性の長経0.9cmの結節を認めた。大腸癌肺転移疑いで手術を施行した。病理組織学的所見により主病変は大腸癌肺転移、横隔膜上結節は甲状腺乳頭癌の髄転移と診断した。経過良好にて術後6病日に退院した。術後4ヵ月の現在、新規病変の出現は認めていない。
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