発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015390529
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71歳女。数ヵ月前より出現したふらつき、食欲不振、味覚障害、口渇を主訴に、近医にて異所性ACTH産生腫瘍によるCushing症候群を指摘され、当科紹介となった。PET-CTでは右肺門部に15mm大の結節と、SUVmaxの集積を認め、診断目的に手術を行った。腹腔鏡下に観察すると上肺静脈に接して腫瘍が確認され、針生検の結果、神経内分泌腫瘍の診断が得られたため、右上葉切除と郭清を施行した。病理組織学的に異所性ACTH産生腫瘍として矛盾しない所見であり、術後はコルチゾール値、ACTH値の回復とともにCushing症状も改善し、術後17日目に退院となった。現在、内科で経過観察中であるが、無症状で経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2015